鰹削り節と鰹節削り節について
削り節には、
「鰹削り節」と「鰹ぶし削り節」の2種類ある
2種類の削り節には味や用途に大きな違いがある。
それぞれの特徴を理解し、
うまく使い分ければ食卓の昧と香りは一段と手を加える事が出来る。
(左:鰹ぶし削り節 右:鰹削り節)
「鰹削り節」
「荒節」を削ったものが「鰹削り節」
「荒節」は、鰹節を作るのに、生のかつおの頭や内蔵を取り除き、
煮えたかつおを何回もけむりでいぶしていくと
水分が抜けて堅くなったのを 荒節 と言う。
「鰹ぶし削り節」
「枯れ節」を削ったものが「鰹ぶし削り節」
荒節に優良種のカビを付けて日に干すという作業を
何度も行ったのを 枯れ節 と言う。
カビが、いぶされてできた
刺激臭や魚の生臭さを和らげ風味を増す働きをする
特徴
「鰹削り節」は風味が強く、魚本来の面白味がある。
「鰹ぶし削り節」は、
まろやかな風味で比較的あっさりしているのが特徴。
歴史的背景
江戸時代、鰹節は土佐(現在の高知県)、薩摩(現在の鹿児島県)、紀州(現在の和歌山県)
から船で江戸へ運ばれていた。
輸送中にカビが生じ、日に干して食べたところ、
美味しいことがわかり、以来、江戸ではカビ付きの鰹節が一般になったといわれている。
東日本ではカビ付きの「鰹ぶし削り節」が、西日本ではカビ無しの
「鰹削り節」が親しまれている。